今回はタムロンのEマウント用大口径標準ズームレンズ「28-75mm F2.8 Di III RXD(Model A036)」(以下A036)各種収差についてレビューをします。
A036に関するその他のレビューはA036のタグにまとめてありますので、よろしければそちらもご覧ください。
A036は2018年5月に発売された、いわゆる大三元と呼ばれる開放F2.8通しのズームレンズです。
ちなみに最近A036の後継モデル「28-75mm F/2.8 Di III VXD G2 (Model A063)」が2021年10月末に発売予定だそうです。
なので今更な感じもありますが、ご容赦ください。
各種収差
歪曲収差
各焦点距離の歪曲収差は以下の通りです。
レンズ補正することを前提として設計されていると思いますので、どの焦点距離でも補正しないとそれなりに歪曲しています。
特に28mmは樽型、75mmは糸巻き型に強めに歪曲しています。
とはいえ補正しておけば、ほとんど気になりません。
28mm
35mm
50mm
75mm
軸上色収差
各焦点距離の軸上色収差は以下の通りです。
軸上色収差は絞ることで改善されるので、F2.8 の具合とF8とかF11の具合を見比べて貰うと良いと思います。
サムネイルをクリックなりタップなりしてもらうと4K程度のサイズで見られます。
28mm
28mmはこんな感じ。
F2.8とF8やF11を等倍で比べると、多少収差はあるようです。
それより距離目盛に偽色と思われる色が出ている方が気になりますね。
ローパスレスの弊害でしょうが、レンズの解像度が高いとも言えます。
こちらでは等倍で確認できます。
ただしサイズがデカいのでPCでご覧ください。
35mm
35mmはこんな感じ。
28mmより収差が少し強く出ているように思います。
等倍で確認したい方はこちらからどうぞ。
50mm
50mmはこんな感じ。
こちらも28mm、35mmと比べると少し強いように思います。
等倍で確認したい方はこちらからどうぞ。
75mm
75mmはこんな感じ。
焦点距離が延びるにつれてちょっとずつ収差が強くなっているように思います。
とはいえ等倍で見なければそれ程気になる物でもないと私は思います。
等倍で確認したい方はこちらからどうぞ。
倍率色収差
各焦点距離の倍率色収差は以下の通り。
カメラの設定で倍率色収差のレンズ補正を切で撮影した物をソニーのimaging edgeでそのまま現像したものと、補正を入れて現像したものです。
どの焦点距離でも収差はそれなりにありますが、補正を入れておけば問題ないと思います。
補正前後で色味が変わっちゃってるのはすみません、ご容赦ください。
28mm
35mm
50mm
75mm
コマ収差
各焦点距離のコマ収差はこんな感じ。
絞り開放で星を撮ったものから中心とその周りを切り抜いて繋ぎました。
赤道儀とか持っておらず、ISOでシャッタスピードを稼いでいてノイズで分かりにくいかもしれません。
こうして見るとすべての焦点距離で隅の星像が広がっていますね。
とはいえコレも等倍で見た場合でどれくらい許容するかはその人次第です。
また、フォーカス位置によっては状況は変わってくるようで、下の写真は濡れたコンクリートを撮ったものですが、隅を見ると結構盛大にコマ収差が出ています。
色収差も何故だかどぎつく出てますね。
その他
収差ではないですが、周辺減光と逆光耐性についてもここで検証レビューします。
周辺減光
各焦点距離の最短撮影距離での周辺減光はこんな感じになりました。
28mm
28mmは結構暗くなってますね。
補正すれば当然均一になりますが、暗いのを持ち上げる分ノイズとかが心配です。
35mm
28mmよりは減光は少ないです。
50mm
35mmより減光は少ないです。
75mm
75mmはまた少し減光が強くなりました。
ゴーストとフレア
ゴーストやフレアはそんなに出ないので問題になることは少ないと思います。
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