私はLA-EA5とα7R IVを持っているので、レンズ内にフォーカス駆動用のモーターの無い古いレンズでもAFレンズとして使用することが出来ます。
そして今回はミノルタのAF ZOOM 35-70mm F4を購入したので、結構古いレンズですが、今更レビューしていきたいと思います。
そしてレビューしていく前に修理が必要です。
なにぶん古いレンズですので程度の良い物を購入すれば問題ないのですが、今回購入したのは所謂ジャンクレンズってやつでして、絞り羽根が正常に動作しないものでした。
あと内部のレンズに少しだけカビが生えていました。
ということでレビューしていく前にまずは分解して修理した時の様子をお伝えしていきたいと思います。
※私は技術者でもなんでもない一般人ですので、当ブログやYOUTUBE動画を参考に分解される場合は自己責任でお願いします。
ちなみにこのレンズを購入する場合当然中古を買うことになりますが、難あり品で2000円程からネットでも売っていました。
ハードオフなどのジャンク箱には500円くらいで入っていたりします。
まずは動画で見てみる
分解している様子をタイムラプスで撮影して、無駄に最大8Kで見られるように編集しましたのでよろしければご覧ください。
前玉側の分解
とりあえず前玉側を分解していきます。
初めに、今回はタイムラプス動画で使用した写真をそのまま使用していますので、微妙にピントが合っていなかったりするのはご了承ください。
まずは銘板を外します。
銘板は両面テープのようなもので張り付けてあるだけですので、先のとがったピンセットなんかでゆっくりと引っ張れば取り外すことが出来ると思います。
私のレンズの場合は元から粘着力が無かったので、簡単に取り外すことが出来ました。
粘着力が無くても縁にでっぱりがつけてあり、そこがレンズに引っ掛かるようになっていますので、簡単には落ちることのないような作りになっています。
とはいえ元に戻す時には新しく両面テープで張り付けないと、使用中にいつの間にか無くなってしまうことが予想できますので、きちんとつけておいたほうが良いです。
銘板を外すとこんな状態です。
3か所にネジがあり、外すことでズーム操作で伸びる部分の鏡筒が外せるようになります。
何やらピンク色のマーキングがありますが、これの意味は分かりません。
もしかしたらですが、銘板の文字の位置をいい感じにするためのものですかね。
赤丸の位置に薄っすら見えているのがズーム操作で鏡筒を前後させるための爪です。
この反対側にも爪があります。
爪は内部のレール溝にハマっていて、フォーカスリングから先へは行かないようになっているのですが、鏡筒自体はプラスチックで出来ていて押せば歪められるのとある程度フォーカスリングとの間に隙間があるので、頑張れば鏡筒を引き抜くことが出来ます。
ただしかなり強引な手法になりますので、場合によっては鏡筒を破損させてしまうことがあるかもしれません。
後述しますが私自身も爪を一本折ってしまったかもしれないです。
鏡筒を全て分解すればこのように手荒な真似はしなくても良いかもしれませんので、そちらをおすすめしますが、私はそこまで分解しておりませんので説明はできないです。
こんな感じに外せますが、先に書いた通り爪が無くなっています。
折れた爪が無いので元からだと思いたいのですが、詳細は不明です。
鏡筒を外すとこんな感じで前玉を外すことができます。
前玉はヘリコイドになっていて、回転しながら前後することでフォーカスを合わせていますので、取り付け位置によって無限遠にフォーカスが合わなくなります。
元に戻す時に鏡筒を取り付けて、取り外す時のように歪ませながら前玉を回すことで前玉の位置を調整できるので、カメラに取り付けて無限遠に合わせた位置で先ほどの3本のネジで固定すると無限遠の調整ができます。
言葉では上手く伝わらないかもしれませんが、やってみたらできると思います。
前玉を外した中はこんな感じになっています。
レンズと絞り羽根が見えていますが、これが絞りのユニットになっていてレンズも一体となっています。
赤丸の所でマウント側からネジ止めしてありますので、今回の場合、前玉側はこれ以上は何もできることはありません。
また後述しますが、ネジ止めしてるところが出っ張っていて、取り外す際にはヘリコイドの所に引っ掛かって傾けながら出ないとユニットを出し入れできません。
この構造のせいでネジ止めするのが結構難しいです。
ここまで来たら前玉側から出来ることは無いので、今度はマウント側から分解していきます。
マウント側の分解
それではマウント側を分解していきます。
マウントの金属パーツを留めるネジが4か所、その内側の黒いプラスチック部品を留めるネジが3か所、電子接点の部品を留めるネジが2か所あります。
これらのネジを全て外していきます。
外したネジはそれぞれサイズが違うので後々間違えないように何らかの方法で記録しておきます。
電子接点のネジを外すと中から小さなバネが出てきます。
バネなのでスキを見せると跳ね飛んで彼方へ消え去ってしまいますので注意が必要です。
私は無くしてしまいましたが、今のところ普通に動作していてどのような不具合が生じるかが未知数です。
黒いプラスチック部品を取り外したところです。
分かりずらいですが、電子接点から延びるケーブルを引っ掛ける所が1か所見えています。
左て中指部分が少し平らになっていて、ここにケーブルを両面テープで固定されています。
その先にも写真では見ることができないですが、ケーブルを引っ掛ける所があります。
今回は取り外さないとどうにも作業できなかったので、両面テープをはがしました。
また分解の際は問題無いですが、元に戻す時に少々難儀します。
これがマウント面の部品を全て外した状態です。
ドライバ―で指しているネジと同じ円周部にあるネジが絞りユニットの固定ネジです。
前玉側の分解の最後に見えていたネジですね。
その内側の赤丸で印したネジの部分が絞りを動かす部品です。
マウント面の金属部品からこの部品を動かすための爪が伸びていて、引っ掛けて連動する仕組みになっています。
これらのネジを外すことで絞りのユニットを取り外すことが出来るようになります。
ちなみに赤丸以外のネジは今回は全く関係ないので取り外す必要はありません。
また写真のレンズ下側にフォーカスを動かすためのギアが見えていますが、この部品は特に固定されていないので、無くさないようにこの段階で取り外して大事に保管しておいた方が良いと思います。
動画で使用した写真でピントがどれもあっていなかったので見辛くて申し訳ないです。
右の赤丸が絞りユニットに絞り羽根を固定するための穴です。
左の赤丸は絞り羽根の突起でこれを穴に差し込みます。
突起は両面にあって適当に重ねながら穴に絞り羽根を差し込んでいって、最後に絞り羽根を開閉させるためのスライド穴の開いた部品をかぶせてうまい具合にすべての絞り羽根の突起をスライド穴に差し込めば完成です。
向きなど間違いなく取り付け出来ていれば絞り羽根は正常に動作しますし、間違えていたらまともに動作しませんのでやり直しです。
そうして元に戻した絞りユニットを鏡筒に戻していくのですが、これまた難儀します。
というのもネジで固定する部分が3か所出っ張った状態になっているので、フォーカスを動かすヘリコイドの部分に干渉してまともには入ってくれないからです。
また絞りユニット自体も固定されていないので、ちょっとしたことで絞り羽根がバラバラになってしまいます。
なのでうまい事絞り羽根を押さえながら傾けながら入れてネジ穴を合わせて行かないといけません。
根気よく頑張るしかないです。
何とか取り付けられたら後は元に戻して完成です。
まとめ
以上がミノルタ AF ZOOM 35-70mm F4の分解方法となります。
分解清掃編とか言いつつ分解しかしていない感じですが、この間に一応内部のレンズのカビを掃除したりしています。
冒頭で書いた絞り動作の不具合の件は動画の最後の方で解説しています。
また、逆の手順で適当に組み立てただけではフォーカスが狂って無限遠がでなくなっていますが、こちらも動画の最後で解説しています。
気が向いたらフォーカス調整の解説もしたいと思います。
安ければ500円、高くても数千円で購入出来てしまいますので、LA-EA5やLA-EA4等のマウントアダプターやAマウントのカメラをお持ちの方は修理してみるのも面白いかもしれませんよ。
それではミノルタ AF ZOOM 35-70mm F4 分解清掃編でした。
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