突然ですが、私はカメラやレンズなどが好きです。
カメラにレンズを装着して、カメラを操作したりファインダーを覗いたりするのが好きです。
要するに、カメラやレンズがガジェット的に好きなだけで、写真は二の次だったりするのです。
そんな私はとにかく色んなカメラが欲しいし、レンズが欲しいのです。
欲しいのですが、如何せんお高いんですよね。
最近買ったSEL14F18GMなんかは18万くらいしますよね。
何万円どころか十何万円、何十万円でも当たり前です。
そんなわけでおいそれと最新のレンズは変えないのですが、古いレンズは別です。
中には高い物もありますが、数百円や数千円で買えたりするものもあります。
幸い私はα7R IVを持っているので、マウントアダプターさえあれば膨大な種類のレンズを取り付けられます。
前置きが長くなりましたが、今回はマウントアダプターのひとつ、ソニーのLA-EA5をご紹介いたします。
マウントアダプターとはなんぞや
と、その前にマウントアダプターとはなんぞやという疑問にお答えします。
言われなくても知っとるわって方のが多いと思いますので読み飛ばしてください。
簡単に言うとマウントアダプターとは、異なる二つのマウントを適合させるものです。
カメラとレンズの接合面をマウントと言い、マウントの形や大きさはメーカー毎に異なります。
そのためソニーのカメラにキヤノンのレンズを装着することは出来ません。
また、同じメーカーでもカメラのシリーズによってマウントは異なったりします。
そんなマウント間の垣根を越えてカメラとレンズを装着出来るようにするのがマウントアダプターなのです。
とはいえ単純にマウントアダプターを使えば、どんなカメラでもすべてのレンズが装着できて、何不自由なく使えるようになるわけでは無いのですが、その辺りの細かい説明は割愛させて頂きます。
細かい事を考えなくても、手持ちのカメラ用にマウントアダプターが販売されているならレンズ自体の取り付けは可能になります。
ただしメーカー純正以外のマウントアダプターだと、故障の原因となり得る可能性もありますので注意が必要です。
まぁそんなことはめったと無いと思いますがね。
仕様と外観
LE-EA5の仕様
まずはLA-EA5の主な仕様です。
LA-EA5の仕様 | |
名称 | マウントアダプター |
型名 | LA-EA5 |
レンズマウント | ソニー Eマウント |
対応撮影画面サイズ | 35mmフルサイズ |
外形寸法 最大径 × 長さ | 66.0 × 31.7mm |
質量 | 約 88g |
付属品 | |
レンズフロントキャップ | |
レンズリアキャップ | |
ケース |
更に詳しくは公式サイトをご覧ください。
外観
外観はこんな感じで、特にいう事も無いですね。
言うなれば、ただの筒って感じです。
とはいえこのサイズにAF駆動用のモーターとか、絞り機構とか詰め込んであるのは凄いのかもしれないですね。
側面はプラスチックでカメラボディと同じ表面処理が施されています。
ちっこいケースも付属します。
LA-EA5のレビュー
さてさて、長くなりましたがここからLA-EA5を詳しくご紹介します。
ソニー Aマウントのマウントアダプター
LA-EA5はソニー純正のマウントアダプターで、ソニー Eマウントのカメラにソニー Aマウントのレンズを取り付けるためのマウントアダプターです。
ソニーには比較的新しく新製品の開発も進められているEマウントのミラーレスカメラと、コニカミノルタから引き継いだAマウントのカメラがあります。
純正なので故障や不具合は無いだろうっていう安心感がありますね。
Aマウントのカメラやレンズは、2016年にα99Ⅱが発売されてから新製品は2021年7月現在、出ていません。
なんならLA-EA5を出すことで、Aマウントユーザーは随時Eマウントへ移行していってねっていうソニーからのお達しであるという見方もあるようです。
ミノルタのAF ZOOM 70-210mmを装着するとこんな感じ。
めっちゃ細長い。
コニカミノルタやミノルタの時代のレンズでAFが動作する
Aマウントは1985年発売のα-7000というフィルムカメラから始まり、発売当時、速度・精度ともに実用レベルのAFを搭載した世界初のカメラでした。
LA-EA5を使えば、その当時の古いAマウントレンズでもEマウントのカメラに装着することができます。
その上、ただカメラにレンズを装着できるようにするだけではなく、LA-EA5には電子接点がありますので、カメラとレンズが電気的にも接続されます。
なのでカメラによっては全てのレンズでAFが動作しますし、レンズ名にSSMとかSAMとか付いていてレンズ内にフォーカスを駆動させるモーターが内蔵されているレンズであればほとんどのEマウントカメラでAFが動作します。 ※一部例外や制約あり
それもリアルタイム瞳AFやリアルタイムトラッキングといったAF機能搭載したカメラならば、それらの機能を使って撮影もできるわけです。
残念な事に現状では、レンズ内にモーターの無いレンズでAFを動作されられるカメラはα1、α7R IV、α6600の三機種しかありません。
それ以外のカメラではAFが動作しません。
ファームウェアアップデートで対応機種が増えると良いのですが、発売から暫く経ち、その後に発売されたカメラでも対応していない物もあるところを見るとなんだかなぁって感じ。
2021年7月現在
AF/AE追随で高速連写も可能
SSM・SAMレンズはα9、α9 II、α7R IV、で最高約10コマ/秒、α6600で最高約11コマ/秒、
モーター非搭載レンズではα1、α7R IV、で最高約10コマ/秒、α6600で最高約11コマ/秒の高速連写がAF/ AE追随で出来ます。
あくまでも“最高” “約” 〇コマ/秒な事に注意してください。
実際そこまでの連写速度は出ないと思っておいた方が良いと思います。
そしてその他の機種、α7ⅢなどはLA-EA3と同等の動作と書かれているので、恐らくですがAF/AEは連写設定をLoにしないと追随しません。
カメラ製品ってこういう脚注が多くて難解ですよね。
よーくよく見ておかないと、思ってたんと違うってなりかねないので気を付けましょう。
高速連写テスト
α7R IVにLA-EA5とMINOLTA AF ZOOM 70-210mm F4を装着して、ファイル形式RAW、連写設定Hi+、AF-C、フォーカスエリア:トラッキングMでバッファ切れまで動くものを撮ってみました。
左下の二桁の数字はEXIFの撮影日時の秒数で、隣の一桁の数字はその秒数の撮影番号です。
α7R IVのEXIFには1秒より細かい情報は残らないようなので、正確な秒間撮影枚数は分からないですが、約8コマ/秒の様です。
更に連写時のAF追従は、一枚目の31-0から13枚目の32-6までは追従しているように見えますが、そこから先はAFトラッキングも外れてAFは全く動いていない感じです。
この結果は実はかなり良いケースで、これの前や後に何度もテスト撮影していますが、2,3枚目にはAFトラッキングが外れることも良くあり、かなり歩留まりは悪い印象です。
夕方の屋外なのですが、十分明るい状況での結果ですので、暗い所だともっと歩留まりは悪くなりそうです。
ただし、シャッターボタンを押して連写を開始するとトラッキングが外れてしまいますが、それまでのシャッター半押しや親指AFを押してシャッターを切るタイミングを見計らっている時のトラッキングは結構食らいついていきますので、最初の2,3枚はフォーカスの合った写真が取れて、場合によっては10枚程度撮れる時もあるかというところでしょうか。
このレンズ1985年発売と30年以上経っていますので、連写時は仕方ないとして、シャッターを切るまではAFが食らいついているだけでもすごいんじゃないでしょうか。シャッターを切るタイミングさえ上手くいけばよい写真が撮れそうです。
まぁそれ自体はレンズやLA-EA5というよりカメラがすごいだけかもしれませんがね。
あと比較的新しいAマウントレンズだとまた結果は変わるんじゃないかなと思います。手に入れられたらテストしてみたいですね。
コニカミノルタやミノルタの時代のレンズは安い
コニカミノルタやミノルタ、またはタムロンやシグマなどのサードパーティー製のAマウントレンズは既に発売から20年とか30年とか経っているものもあり、当然中古になりますが、その分安いです。
状態は悪いですが、ハードオフのジャンク箱に入っているようなレンズや、ヤフオクなどで売っているジャンクレンズであれば数百円から購入できたりします。
そういうジャンクレンズを買って分解清掃するのが私の楽しみの一つでもあります。
ある程度状態の良さそうなものでも数千円から色々なレンズが購入できます。
いわゆる大三元や銘玉なんて言われるレンズは今でも何万、何十万としますけどね。
ともあれLA-EA5があればそれらのレンズを装着して撮影することができます。
上記した三機種ならAFも動作しますし、それ以外の機種でもカメラから絞りを操作して自動露出でEXIF情報付きで撮影できます。
ちなみに各種通販サイトで売ってる中古をざっと並べるとこんな感じです。
注意点
LA-EA5には注意点がいくつかあります。
上記した通り、すべてのAマウントレンズでAFを動作させられるのは対応機種のみです。
また、AFが動いたとしてもAF/AE追随して高速連写できるのも対応機種のみです。
機種によって機能に制約があるので公式の対応表はよく読んでおきましょう
もう一つ、ソニーの商品ページにも書かれていますが、動画撮影中はAFが動作しません。
仮に動作したとしても、動作音を拾ったりして良くないのかもしれないですが、AFが動くなら動くで使いようもあるので何とかしてほしい所ではありますね。
LA-EA5はこんな人におすすめ
さて、長々とLA-EA5について書きましたが、現状LA-EA5の機能を余すところなく使えるカメラが少ないため、どんな人にでもおすすめ出来るものでは無いです。
真におすすめ出来るのは現在Aマウントのカメラ・レンズを使っていて、Aマウントに見切りをつけて上記三機種を買う予定の人のみだと思います。
私のように元からα7R IVなどを持っていて、レンズ性能は二の次で色んなレンズを使ってみたい人にもおすすめしたいところですが、如何せんその様な用途のために買うにはLA-EA5は高い様な気がします。
そもそも数百円、数千円のレンズのために2万円ほど出すのは、なかなか躊躇われます。
私自身はLA-EA5を購入してレンズの選択肢が増えたことに大満足しているので、おすすめするため今回の記事を書きましたが、LA-EA5の機能をフルに活かすには色々と制約があるので、誰にでもおすすめできる商品では無かったですね。すみません。
一応商品リンクを貼っておきますね。
追記
今回はLA-EA5について書かせてもらいましたが、α1・α7R IV・α6600以外のEマウントカメラをお持ちの方でAマウントのレンズが使いたい場合はLA-EA4やLA-EA3という商品もあります。
ただしLA-EA4とLA-EA3にも機能には制約があったり、そもそも性能や使い勝手の悪い部分があったりします。
そもそも値段も高い。
私は持っていないので、軽く説明だけさせてもらうと、LA-EA4はミノルタ含め全てのAマウントのレンズでAFが動作します。
ただし、そのAF性能はマウントアダプターのAF機能に準拠するので、今の基準で考えるとかなり性能の低い物になりますので注意が必要です。
LA-EA3はレンズ名にSSMやSAMと付いているレンズのみ、カメラ側のAF機能でAF動作します。
動作しますが、AF/AE追随で連写するのは設定がLoの時だけのようです。
また全てのカメラではないと思いますので 公式の対応表は必読です。
そしてLA-EA5が出た代わりに生産終了しました。
一応これらのAmazonの商品リンクも貼っておきます。
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