これまでソニーのG Masterシリーズのひとつ、SEL100400GMの各性能を一通りレビューしましたので、今回はそのまとめとして総評したいと思います。
外観・操作性
外観は高級な望遠レンズによくある白レンズになっています。
白いレンズにGMのシナバーカラーのバッチ、見てるだけでも気分が上がりますね。
操作性に関しては、各種スイッチも特に問題はありません。
しいて言うならばフォーカスリングの回し心地が軽いくらいですかね。
基本的にはAFなんで大した問題にはなりません。
あと三脚座が元からアルカスイス互換になっていたらいいのにと思うことはあります。
フォーカス・OSS性能
超望遠のレンズということで、動く被写体を撮ることも多いと思います。
個人的にもAFトラッキングがどの程度追従してくれるのかが気になっていましたが、テスト結果としてはかなり良かったように思います。
以前にタムロンのa036でテストした時より断然良い感じでした。
今はタムロンやシグマからも同等のレンズが出ていますので、いつか比較してみたいです。
OSSについては、そもそもレンズ自体の補正段数が分からずボディとの協調もしないですから、まぁこんなもんでしょうって感じです。
その他ブリージングはそこそこありますが、最大撮影倍率が高く寄ることが出来るのが良いですね。
解像性能
私の場合、やっぱり解像性能を一番に重視したいです。
8K解像力テストチャート(スチルカメラ用)による解像テストでは中央から隅までかなり高い数値が出ており、300mm・400mmでは隅でも中央と同じくらいの数値が出ましたので、これには私も大満足です。
遠景でのテストもチャートと同じく中央も隅もほぼ変わりなく解像しており、絞っても解像感はそれほど変わらず、開放からかなり解像していることが見受けられます。
各種収差
歪曲収差はレンズ補正をOFFにしてもそれほどありませんでした。
補正すれば治りますが、あまり極端に歪んでいれば画質の低下にも繋がると思いますので、補正無しでも歪みが少ないのはよいですね。
軸上色収差は室内テストではそれほど気になりませんでしたが、屋外でのコマ収差のテストの時のようなシーンではかなり目立つように思いました。
焦点距離が長いので多少は仕方ないのかもしれませんが、個人的にはちょっと気になりますね。
倍率色収差は補正で綺麗になるので特筆すべきこともないですね。
コマ収差は多少はありそうですが、ピクセル等倍にして観察しなければ私はそれほど気になりませんでした。
周辺減光はどの焦点距離もほとんど無い様に感じました。
ゴーストとフレアはそこまで気にすることは無いですが、出る時は出るって感じです。
ボケ
ボケに関しては正直私はまだ、何が綺麗で何が汚いボケなのか理解できていません。
もっと色んなレンズのボケを見て勉強したいと思っています。
現段階でいえることは、このレンズは綺麗なボケ味のレンズとは言えないのではないでしょうかって感じです。
隅の玉ボケの形は100mmだけ歪に感じますが、その他の焦点距離では欠けてはいるものの余程歪というわけでは無い様に感じました。
線画や屋外でのテストでは前後ともにボケ方に違いは無い様に感じましたが、はたして綺麗にボケているかといわれるとあまりそうでは無い様に思います。
総評
私としては解像性能がとても高く、AFの追従性能も高かったので大満足です。
価格の高いレンズですが質感も高く作られているので所有欲も満たされますね。
個人的には軸上色収差だけはちょっと気になるかもしれないです。
ということで、SEL100400GMのレビューでした。
サンプル
最後に私がこのレンズで撮影した拙いサンプル写真をご覧ください。
大きなサイズでご覧になりたい場合はこちらからどうぞ。
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